神戸市垂水区の動物病院ジェームス山ペットクリニック

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復刻カルテno1

2008/08/10

復刻カルテno.1

「2007年度以前に公開したドクターズメモをまた読めるようにして欲しい!」とのお声を頂きましたので、今回は2007年11月のドクターズメモを再度アップさせて頂きます☆

肥満・ダイエットのお話から、軟口蓋過長症と熱中症のちょっと怖いお話をどうぞ。


今月は超~肥満だったマナのダイエット前と後をご紹介しましょう。
この写真を比較して見てください。

【ダイエット前】

【ダイエット後】

◆ 観 察 の ポ イ ン ト ◆

体の大きさだけ見ると分かりにくいですが、首周りの脂肪の圧迫により気道が狭くなり常に口を横に広げガーガー・ゲーゲーといっていましたが、今は散歩中でもこの声は聞かれません。(ほとんど口は閉じています) 

顔つきも飴玉しゃぶったほっぺ顔から、スリムな目の大きなチワワ顔になりました。

もっとよくわかるのはレントゲン写真です。背骨の上の肉の厚さ、腰骨の上の肉の厚さ、お腹の垂れぐあい、“毛がふわふわなのよね!”などとごまかせません。

連れてきた頃、このガーガーいう声は軟口蓋過長症もあるのだと思っていました。
これは手術しないと治らないので、痩せて麻酔のリスクが少なくなってから手術する予定でした。しかし、今は呼吸の仕方が正常なので、たとえ軟口蓋が少し長いとしても重大な病気は引き起こさないということで、手術は中止になりました。(マナちゃんよかったねー)

軟口蓋過長症とはどんな病気でしょう、どんな弊害があるのでしょう。

 これは先天的のなもので、短頭種(パグ、チワワ、シーズー、フレンチブルドック、ペキニーズなどぺちゃ顔の種類です)に多く、上アゴの奥の柔らかいところ(軟口蓋)が長いため、呼吸するときに気管の入り口にかぶさり呼吸困難や気道の閉塞をおこすことがあります。それに伴って気管狭窄、鼻孔狭窄、声門・喉頭部の浮腫、扁桃の腫れなどがおこり、吸気中に気道の陰圧の増加がひどくなります。
  
熱中症にもなりやすくなります。 イヌは呼吸を速くする(パンティング)ことにより体温調節をしているので、夏の暑い日にはおもいっきり口をひろげて呼吸するのです。軟口蓋過長症でなければ、ハァ、ハァという息づかい、太っていたり過長症であればガァ、ガァという声になります。 “うちの子いびきかいて寝てるんです。どこにいてもわかりますわ。”・・・そんなこと言ってる場合じゃありません。異常なんですから。

まずは肥満を治しましょう。それでも治らなかったら検査しましょう。軟口蓋過長症でしたら手術しましょう。長い軟口蓋を手術する目的は気管の入り口を塞がないようにし、楽に呼吸をさせることにあります。 あなたもハンカチを口の前に垂らし、息を吸ったときにハンカチが吸い付くような呼吸をしてみたら、イヌの苦しさが体験できますよ。
では、ご自分の大切な子を観察してください。

2007/11/01   院長 小林

2008年、今年の夏は熱中症の犬が多く来ています。

熱中症になったら、まず足元から水をかけ体全体を濡らすこと。
いきなり氷水や冷たい川の水につけないこと。
同時に風をおくること。(うちわ、扇風機なんでもいい)
首、脇の下、内股を保冷剤で冷やすと効果的。

注意その1
体を冷やしすぎない事。(35℃の低体温で来た犬がいました。暖めるのにおおわらわでした。)
39℃ぐらいになったら体をふいて風だけ送ってください。
注意その2

すぐに動物病院に走ること。
治ったと楽観しないこと。
治まったかにみえても体の中はダメージを受けています。
脱水によって血液べたべたになっています。
嘔吐や下痢がはじまります。
血便になって、後から死ぬ事もあります。

暑い夏、犬にとっては地獄です。少しでも快適に過ごせる工夫をしてあげてください。
(ちなみに猫は暑さに強いですが、長毛種は要注意)

院長 小林